看護師の仕事では、多くの患者やその家族とコミュニケーションを取ることが必要です。
なかには、治療に対する不安から落ち込んでいる人もいるでしょう。そんなときに表情が暗かったり、テンションが低い話し方をした場合には、さらに不安を煽ってしまう可能性があります。
まずは、患者の不安を取り除くための表情や話し方を意識しましょう。
しかし、励まそうとして明るく接することが必ずしも正解ではありません。
人によっては、辛い状況のときに明るく話しかけられることで、さらに落ち込んでしまう人もいます。大切なことは、相手の状況や感情を理解し、寄り添うような話し方を意識することです。
患者やその家族と接するときには、声のトーンを意識することも大切です。
声は、トーンによって相手に与える印象が変わってきます。挨拶をするときには、高めの声にすることで遠くまで届きやすくなりますし、明るい印象を与えます。
そして、病状の説明をするときには、ゆっくり喋った方が優しいトーンになり、説得力を持たせることができます。早口で説明した場合には、説得力を与えることはできませんし、聞き取りにくくなるため、間違った情報を伝えてしまう可能性もあります。
患者やその家族と接するときには、声のトーンにも気を配り、相手に安心感を与えるように工夫しましょう。
看護師は、自身の表情や声の出し方が相手に対して心理的影響を与えるということをよく理解して、意識的に使い分けることがポイントです。